言動が異なる新人+α

Ken published on
11 min, 2001 words

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最近、新人と会話をすることが多いんだけど、会話が成り立たないことが多い。
正確には「表面的には会話が成り立っているけど、意味としての会話が成り立たない」という表現になる。
たぶん、第三者が会話を聞いてる分には「ふむふむ、きちんと会話になってるな」と思う。

会話が成り立っていないと感じたきっかけ

ある時点までは自分でも会話は成り立っていると思っていた。
不思議なことに会話は成り立っているのに、作業が伴わないことがあまりに多い状況に疑問を感じたことがきっかけで、もう一歩踏み込んで会話することにした。

会話と成果物の乖離

踏み込んで聞く度におかしなことを言ったり、黙ったり、回答が異なったり…ということが多すぎてどんなことがあったか忘れそうだけど、思い浮かぶのはこんな感じ。

パッケージ

Javaのpackageについても受け答えは特に問題ないんだけど、それと実装が伴わない。
「今使っているパッケージ(src.web.employee)、おかしいんだけどどこがおかしいかわかる?」と聞くと「わかりません」と言う。

だけど、パッケージの質問には答えられる。

例えばこんな感じ。
「パッケージはどうやって書く?」「ドメインをひっくり返して、システム名をその後に続けます」
「なんでドメインをひっくり返すの?」「パッケージを一意にするためです」
ここまでは特に問題ない。

会社のドメインが "hoge-fuga.xxx" で、今開発しているシステム名を "system" として、実際のソースコードを見ると "src.web.employee" みたいになってる。

「パッケージってドメインをひっくり返すって言ってなかったっけ?」と聞くと黙りこむ。
その後、パッケージ名を書き直させると "xxx.hoge-fuga.system.web.employee" と書く。
パッケージ名にハイフンが使えないことを説明した上で「パッケージ名にハイフンが使えないけど、その場合はどうしたらいいと思う?」と聞くと、
「xxx.hogefugaにします」と答える。
「これでいいと思う?」と聞くと「はい」という返事。
「さっき答えたパッケージの説明を思い出してみて」と聞いてもわからないらしい。 「これって、パッケージは一意になってる?」「ならない可能性もあります」 「ならない可能性があるんじゃなくて、一意にはならない」「そうですね」

一番初めの質疑応答はなんだったのか?

レビューの回数

作ろうとしているシステムの仕様を決めようと、資料を書かせても似たようなことが起きる。
「今の作業の目的は何かわかってる?」「サービスの仕様を明確にすることです」
「サービスの役割は?」「…よくわかっていませんが、DBからデータを取得することです」
よくわかってないけど、頑張って書いていたらしい。
当然、作業前にひと通りの説明はしているものの、理解に至っていないらしい。
わからないならわからないなりに聞いたり、確認したりはしないのだろうか???

「目的はサービスを明確にすると言ってたけど、サービスがわからないのにどうやって明確にするの?」「…」
「タスクを終わらせることを目的にしてない?」「…」

目的は "サービスの仕様を明確にすること" と答えられるんだけど、実際にやってることはそうではない。
目的と違うことを目的に進めているし、何をしたらいいのか明確になっていないんだから終わるわけ無いよな…と思った。

報告も言動が異なる

昨日は「報告とレビューをして欲しいものがあるんですけど」というから話を聞くと「進捗が遅れていて…」と。
「その話は関係者とか上司の人にはきちんと報告した?」と聞いたら「してません」と。
「じゃ、レビューの前にまずは報告かな」って話をしてると上司登場(笑)
その後上司に「15分前と言ってることが違うじゃねぇか!」と言われてた。

日々の業務だけじゃなくて、報告までも言動が異なっているのが現状。

こんなことも

言動が異なる話じゃないけど、進捗定例会議を前日の23:00に新人が削除して放置…なんてこともあった。
俺ともうひとりの出席予定者は「進捗なくなったらしいけど聞いてる?」「聞いてません」みたいな状態。
新人に状況を聞くと「予定が被っていたので中止にしました」と。
そこに上司が登場してまたお怒りに。

確率は100%!!

会話としては普通なんだけど、やってることが全然伴わなくて困る。
サンプル数としては少ないから数字にする意味は無いが、2/2という100%の確率。

そう言えば

5年くらい前から「やけに当り障りのない会話する新卒が増えたな〜」と思っていたけど、そういう人が本当に増えているのか、そういう人に出会っている回数が多いのかはわからないけど、そういう人材がいるということは確か。
ここ数年は面接の練習とかするからなんとなく受け答えがうまくなっているからそう思うだけで、受け答えの部分を考慮しないと似たような人材は多いんだろうな…と思っている。

例に挙げたのは2人だけど、入社2〜5年目くらいの40〜70%はこんな感じだと思っている。
40歳前後の人でも大差ない人は結構見かける。
新人の相手をした後に40歳前後の人の書いた資料を読んだら突っ込みどころが多くて「ん!?これって新人の相手をしているのと同じ感覚だぞ!?」って思ったし、「なんでこうしているんですか?」と聞けば「そういう決まりだから」って答える人もいるし。
決まりなのはわかってて、その経緯とか理由を知りたいから聞いてるんだけど…。
そんな話を近くにした人に話したら笑っていた人もいるし、「そうなんだよ」とお怒り気味の人もいた。

まとめ

一緒に仕事して少し経てば人となりがわかって会話からでも理解度は掴めるけど、それがわかるまでは危うい期間のようだ。
今の現場の特徴なのかもしれないけど「失敗は悪」という感じだし、失敗から学ぶことはないというような感じ。
そのせいか "無難な受け答え" がとても多い。
これは年齢関係なくとても多い。

まとまらなかった。