身近なところにあった原子力発電所

Ken published on
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原発のニュースが気になる。 原発のあるところで育ったせいなのかもしれない。

小学生の頃から原発に何回か見学に行ってる。 原発から市へお金が流れていたこともあり、田舎の割にはよさそうなプール&アイスリンクがあった。 子供の頃は原発について「電気作ってるところなんだ〜」くらいにしか思っていなかったが、危険性を知ると「なんで危険なものをここに置くんだ?しかも、作った電気は100%送電!?」と不満を持つようになってた。今はそこまで思ってないけど、学生の頃は自分主体にそんなことを思ってた。

原発については勝手な感情を持つだけでなく、意外と生活に関わってくるところもあった。 例えば、進学。中学校を卒業したら "東電に入学" という進路があった。そこに興味をもってなかったため、あまり詳しくは知らないんだけど、廃校になった "東電学園" のことかな?その東電(学園)を卒業したら、そのまま東京電力に就職…みたいなコース。 地元にいたときの町内の人の会話は「◯◯さんのうちの子は東電に入ったんだって、すごいね〜」という感じ。なぜすごいのか、いろんな意味で疑問はあったけど、それは置いといて…普通に話題にも出るし、進路のひとつとなっていたのが現実。 実際、親戚も東京電力関係で働いているし、全然珍しくない。 選挙でも原発のことに触れていたのを聞いた記憶がある。

子供の頃から原発見学があったのは、住民の理解や意識を植え付けるためだろうと思うけど、悪い捉え方をすると洗脳なのかもしれない。どちらにしても、あそこで生活する以上、一度は見学しておいていいと思う。興味本位でも、学習でも、暇つぶしでも、動機は何でもいい。

今は福島の原発がニュースになってるけど、なんであの位置なのか?そもそも原発が必要なのか?という疑問を持つ人がいると思う。 "なんであの位置なのか?" ということについては、では、どこならばよかったのか?ということがわからない。原発付近の住民だった立場としては、反対する人はもちろんいた。少なくとも、賛成の流れで作ったような印象は持ってない。 原子力発電所 - Google マップを見れば分かるけど、国内に原発は点在している。冷却用の水を確保するために、海岸沿いを選択するのは仕方ないことだとすると、候補となる場所は限られるのだろう。 "そもそも、原発は必要なのか?原発反対!" という人はどのように発電しようとしているのだろうか?地震の影響で電気が供給できなくなりそうだと言ってるのに、原発廃止したら電気不足が目に見えている。

個人的に危険性のある原発については賛成意見ではないけど、これだけ電気を必要としている今は仕方ないことだと思ってる。今はいかに安全に建設して、運用するか?というところが肝だと思う。 今回の地震による影響も、冷却装置が正常に動作していればここまでニュースにもなってないでしょう。原発に代わる、嬉しい発電方法の開発を進めると共に、今の原発を安全に利用することも進めないといけないと思う。

原発の賛否両論についての議論は不要だとは言わないけど、現実を見つめたもっと建設的な話も進めて欲しいと思う。